2012年12月19日水曜日

ATOK for Androidの紹介(便利な使い方など)

ちょっとした出来事でAndroidで愛用中のATOKが更に好きになったので紹介します。
ATOKの機能の中でも個人的に便利と思うものをまとめています。

うっかり前置きが長くなってしまったので使い方が気になる人は最初の方を飛ばしてください。

(13/09/23追記)
最新機能やこの記事で紹介できなかった機能などを新たな記事としてまとめました。
よろしければこの記事と合わせてお読みください。
この記事の内容のほとんどは最新のATOKでも使えるため、先にこの記事を読むことをおすすめします。

ATOKとは


まずは一番大事なところの説明。

ATOK日本語入力用のソフトウェアです!
一太郎とか作ってるところがかなり前から作ってます。
Windows用はもちろんMac用、Android用などがあります。
少し前はLinux用があったり携帯に内蔵されてたりなども。

最近ではGoogle日本語入力など無料で高性能なものもありますが、校正機能が強力なのできちんとした文章を書くのに役立ちます。
敬語の間違いや誤用、商標、表記ゆれなどをかなり指摘してくれます。(設定可能)
あと連想変換という機能で「ありがとう」から「お礼の言葉もありません」なんてのにいけます。
硬い表現が思いつかない時に多分便利。

しかしここまで説明しておいてこの文章はGoogle日本語入力で書いてるという…
Google日本語入力も随分高性能になったので普段使うぶんには十分です。
特にtwitterとかでつぶやくような用途ならネット用語関連でかなり頑張ってくれます。


ATOK for Androidとは


名前の通りATOKのAndroid版です。
有料アプリトップに結構いる定番アプリなので知っている人も多いのでは?

マーケットでATOKを探すといくつか出てくるのでそれぞれについて書いておきます。

  • ATOK
    普通のATOK。
    1500円の有料アプリです。
    他の有料アプリと同じように同じGoogleアカウントでログインしている限り複数台のAndroid端末で使用可能です。
    今のところはバージョンアップに関しても行われていますが永久にアップデートされる保証はされていないはず…(もしかすると新バージョンが別アプリとして出る可能性)
  • ATOK 医療辞書セット
    医療用語の辞書を搭載したATOK。
    8300円もする超高級アプリ。
    この辞書はこのバージョンのみ搭載です。
    まあ一般人には関係ないですね。
  • ATOK お試し版
    無料でATOKを試用出来るアプリ。
    期間制限と若干の機能制限あり。
    自分の端末できちんと動作するのか、自分にとって使いやすいのかなどをチェックしましょう。
    医療辞書セットバージョンにもありますが一般人にはそれほど関係ないですね。
  • ATOK Passport版
    ATOK Passportというサービスを使用している人向け。
    無料アプリですが無料で使えるというわけでは無いので注意。
    ATOK Passportについてはあとで詳しく書きます。
  • 追加辞書
    名前の通りATOKで使用出来る追加辞書です。
    ATOKを使用している人が用途にあわせてインストールします。
    お試し版などでは使用個数に制限があったりします。
    これについてもあとで書きます。
  • その他(モジュールとか)
    PC版のマーケットで検索するとヒットします。
    これらはATOKが標準搭載されていた一部のスマフォ向けのアップデートです。
    該当のスマフォを持っていなければインストール出来ませんし、端末側の検索ではヒットしません。
    ちなみに最新のATOKとは限らないので本当に最新のものを使いたいのであれば有料版を買いましょう。
マーケットで公開されているもの以外に確かauスマートパス版があります。
auスマートパスを使用している人はインストールすることで無料で使用できます。


ATOK Passportとは


月々300円でWindows版、Mac版、Android版の最新版ATOKを10台まで使用できます。
自分の使っている環境すべてでATOKを使いたい人にはお得です。
PC版のATOKとか毎年買うと高いので…

最新のATOKにはATOK Syncという機能もあるので複数の環境でATOKを使用しても学習などが同期されます。
素晴らしいですね。
ただしAndroid版は残念ながら登録単語の同期のみです。


ATOK for Androidの機能紹介


おまたせしました、やっと本題です。
POBox Touch(Xperia標準)やGoogle日本語入力(無料)、Simeji(無料)などとも比較しています。
画面は愛用中Twitterクライアントであるtwiccaを使用しています。


左からATOK、POBox Touch、Google日本語入力、Simeji

フリックを使用した操作


ATOKはあちこちでフリック操作が活用されています。
普通っぽく見えるボタンもフリックで別の機能に!
いくつかあるので順番に紹介していきます。


・濁点入力のフリック
小文字、濁点、半濁点をフリックで使い分け出来ます。



これはATOKの機能と言うよりはここ最近のAndroidのIMEで定番の機能です。
上の4つはすべて対応しています。
覚えてしまえば2タップ以内ですべての文字が入力できるので楽ちんです。
まあそれでもWindows Phoneのカーブフリックの手軽さには負けますが…

また直接は関係ないのですが、ATOKではこのボタンは何も入力していない時のみカッコの入力になります。
わざわざ記号画面にする必要が無いので便利です。
予測変換に別の種類のカッコも出てくるのも親切です。



・方向キーのフリック
ATOKでは方向キーもフリック可能です。


フリックした方向へのカーソル移動になります。
直感的ですね。
フルキーボード表示でも使用可能ですがボタンの位置が一番下なので下フリック出来ないのが残念。


・削除キーのフリック
削除キーにもいろいろ機能が詰め込まれています。


普通に押せばただのバックスペースですが、上にちょっとフリックでデリート、もっとフリックで右全削除です。(標準設定の場合)
左はちょっとフリックで文削除、もっとフリックで左全削除です 。
長い文章をさくっと消せますね。
ちなみに全削除などが発動するまでに若干時間がかかるのでうっかりミスで全部消えることはありません。(時間は設定可能)


・スペースキーのフリック
スペースキーにもちょっとした仕掛けがあったり。


スペースキーは上フリックで半角になります。(デフォルトを全角にしている場合)
全角入力中にちょっと半角を打ちたい時はこれでいけます。


・絵文字などの呼び出し
厳密にはフリックでは無い気もしますが1タップ+ドラッグで様々な機能が呼び出し可能です。


すべて左下のキー(キーボード切り替え)のドラッグで呼び出せます。
長押しすることでメニューが固定されるので、ドラッグになれないうちは長押しでも大丈夫です。

ちょっと上にやってから右へ動かすとマッシュルーム(アプリ連携)の呼び出しです。
更に上には定型文の呼び出しや文字一覧からの入力などもあります。

右に動かすと絵文字、顔文字、記号の入力です。
よく使うものはそのまま表示されるのでその場所まで行って離せば入力可能です。
それ以外はそのままボタン部分で離せば一覧画面が開きます。

キーボードの収納はちょっと特殊で一度上に動かしてから下です。
慣れればさっと可能です。


・フルキーボードでのフリック
個人的にATOKで大好きな機能です。


フルキーボード状態でもフリック入力ができます。
この場合はAの部分を下フリックして!を入力しています。
入力される記号は小さくキーボードに書いてありますが、よく使うものは覚えてしまったほうが早いです。
また、最上段はすべて数字です。

上フリックをすれば大文字入力になるのでシフトキーもほとんど使わないでいけます。
この画面にない記号はシフトキーを押してから下フリックすることになります。
それでもないものは文字一覧からですがめったに無いでしょう。

これを使えば英数記号混合なパスワードなどもサクサク入力できて快適です。

この機能を使用するには設定で数字キーを非表示にする必要があるので注意してください。


マルチタッチ対応


地味だけど対応してるとちょっとだけ便利です。
ATOK以外ではGoogle日本語入力が対応しています。


つまりこんな感じでシフトキーを押しながら入力で大文字というパソコン風操作が可能です。
この機能を使用するためには設定でマルチタッチを有効にしてください。

もちろん他のIMEと同じように別々のタップやシフト2回タップでのCapsLockもできます。


テーマ機能


キーボードの見た目を変更する機能です。
この分野ではSimejiが頑張っていますがATOKにもついています。
POBox Touchにもありますが、カスタムテーマは無いっぽいですね。
Google日本語入力には今のところありません。


こんな感じで自分の好きな画像を背景に設定可能です。(画像は標準のサンプル)
色だけ変えたい場合にはいくつかテーマが内蔵されているのでそちらを使うのもありでしょう。


カナ英数変換


機能自体は4つすべてについています。
Google日本語入力のみ専用のボタンが無いので変換候補の中を探すことになります。
ATOKとPOBox Touchでは数字から時間や日付への変換も可能です。


ガラケーでは一般的な機能だったので使いやすい位置にボタンがあると助かりますね。


追加辞書機能


上でも書きましたがATOKでは公式からいくつかの拡張辞書が公開されています。
それらをインストールすることで最新の言葉やマイナーな言葉にも対応できちゃいます!


私が使ってるのはこんな感じ。
趣味まるわかりです。
他にもPC版推測変換の代わりとなる文例辞書、簡易的な和英辞書など実用的なものが揃っています。
タレント名辞書やアーティスト名辞書、サッカー選手、野球選手、テレビ番組名、企業名などもあるので普段入力する言葉にあわせて選びましょう。
有料版であれば10個まで登録できるので特に困ることは無いと思います。


ちなみにアニメ辞書の効果はこのとおり!


今期アニメを中心にいろいろと変換してみたり。
1つ目は個人的超おすすめアニメ「ガールズ&パンツァー」の「阪口桂利奈」ちゃんですね。
すっごく可愛いのでアニメ公式サイトで確認しよう!

すいませんちょっと話がそれました…
実はこのキャラ、アニメ公式側でも初期の頃誤表記が多発してましてATOKもそれに巻き込まれて間違った表記で登録されてたんです。
それに気づき少し前に公式のサポートに投げたところ数日で修正されました。(マーケットの修正履歴で確認できます)
変換間違いに対する素早い対応でちょっとATOKが好きになりました。
実はこれが今回の記事を書くきっかけだったりもします。

2つ目は「中二病でも恋がしたい!」の「五月七日くみん」先輩ですね。
画面に書いてある通り「つゆりくみん」と読みます。
こんなの辞書がなければ変換できるわけ無いです。
アニメ関連では強引なよみ、珍しい漢字などがでてきやすいので辞書があると助かります。

3つ目は今期アニメのタイトルである「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」です。
変換しづらいわけではありませんが長いものも一発で予測してくれるとちょっと感動です。

この辞書は今年夏からあるので前期のアニメに関しても変換可能です。
使う機会は少ないという判断なのか優先度は結構落とされているようなので普段じゃまになることもありません。
一つ前までが辞書に残るのか過去全てのものが残るのかは1月に更新されるであろう辞書を確認しないとわかりません。
残っててくれたら嬉しいな。


キーボード位置、サイズ変更


ATOKではキーボードの位置やサイズまで調整可能です。
先程からのスクリーンショットよく見るとなんか下がちょっと浮いていますよね。
これは位置を少し上に修正しているからなのです。

修正した理由は誤操作防止です。
今使ってるacro HDはホームキー等がすべてソフトキーになってます。
ソフトキーは壊れにくいという利点もありますが押してスリープ解除出来なかったりうっかり触ったりで個人的にはあまり好きじゃありません。
まあAndroid 4.0からはソフトキーが標準になってしまいましたが…

わ行のボタンの真下に当然ホームキーがあるわけでうっかりすると触っちゃうんですよね。
「ん」を入力しようとしてちょっと下からフリックを始めると触れてしまうことがしばしば。
慣れるという方法もありますが、別に画面サイズに困ってるわけでも無いので下側にちょっと隙間をあけて対処しました。
おかげですごい快適です。



私はほとんど変更していませんが、キーボード全体の高さも修正可能なので手が届かない、ボタンが小さくて押せない等で困っている人は修正しましょう。

設定でタブレット表示を選択することで横幅も調整可能になります。
画面が大きいスマートフォンやタブレットで文字が打ちづらい場合に使用しましょう。
名前はタブレット表示ですがスマートフォンでもきちんと利用可能です。


ATOKにない機能


これほどたくさんの機能を持っているATOKですが、なんでもあるというわけではありません。
他のIMEにあるのにATOKには無い機能をいくつか紹介しておきます。

  • SocialIMEの呼び出し
    SocialIMEはSimejiの名前にもなっているみんなで辞書を作れる変換サービスです。
    誰でも登録できるので特殊な読みやネタなどに強いです。(ゴミも多いですが)
    ATOKは残念ながら非対応ですが、「Web IME Mushroom」など対応マッシュルームを経由することで間接的に利用可能です。
  • 手書き入力
    POBox Touchや一部メーカーのIMEに搭載されていますが、ATOKにはありません。
  • 音声入力
    POBox TouchやSimejiなどに搭載されていますが、ATOKにはありません。
    声でラクラク文字入力!音声入力まっしゅ」など対応マッシュルームを経由することで間接的に可能です。
  • シークレットモード
    Google日本語入力に搭載されている学習、推測、辞書などを一時的に無効化するモードです。
    履歴に残したくない単語の入力などに使用できます。
    ATOKにはありませんが、うっかり履歴に残したくない単語を入力してしまった場合は変換候補の長押しメニューから学習削除が可能です。
    一部単語を履歴に残したくないという用途であればこの使い方でも足りる場合があります。
富士通端末などではATOKをベースにこれらの機能を追加したNX! inputというIMEを搭載しているものがあるので、どうしても必要な場合は搭載端末を購入しましょう。
ただしNX! inputではUI部分もカスタマイズされているため、上で紹介したATOKの機能がすべて使用出来るとは限りません。


変換精度


日本語入力で大事な部分といえば変換精度。
最近のIMEでは推測変換などもあるのでその部分の精度も重要です。

ここは人によって感じ方がかなり変わるので難しいところですが普通に使っている限り十分な変換精度を持っていると思います。
ただし、PC版並の精度を期待するとがっかりするかもしれません。

また、twitterや友人とのメールなどで使うような場合にはPC版同様Google日本語入力のほうが快適に感じる可能性もあります。

気になる人は購入前に一度お試し版を使用することをおすすめします。
数日間使用すれば学習も含めた全体的な性能がわかると思います。


まとめ


ATOKの素晴らしい機能の数々を紹介してきましたがどうでしたか?
この中で気になる機能があれば早速お試し版をインストールしましょう。
そして気に入ったら有料版を購入しましょう。
1500円とアプリの中では高価ですが、きっと値段以上の働きをしてくれるはずです。
PC版も使いたい人は月額300円のATOK Passportでも大丈夫です。
今ならPC版のATOK2013プレビュー版が無料で使えるのでこちらを試してみてもいいと思います。

PC版のIMEは今のところ主に変換精度やキーバインドの違いが主ですが、AndroidではソフトウェアキーボードごとIMEが提供するためIME間の違いはかなり大きいです。
ソフトウェアキーボードの違いは入力時の快適さにつながるので、自分にあったものをぜひ探してみてください。


きちんと説明書を読んでいるわけでは無いのでATOKにもっと便利な機能があるかもしれません。
他のIMEをきちんと使い込んでいるわけでもないのでその機能はこっちにもあるんだけど!というのもあるかもしれません。
便利な使い方や記事の間違いなどがありましたらコメント欄やtwitterでお知らせください。
参考にさせていただきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿